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ハチドリのひとしずく#15 受験生に届けたい!

こんにちは。
関西創価中学校教頭の上原桂です。

先日、本校ではじめて小学5、6年生を対象にプレテストを実施しました。これまでにも「プレテストをやってほしい!」というお声をいただいてはいたのですが、なかなか形にすることができず、やっと行うことができました。

プレテストは、入試本番の教室で、当日の雰囲気を体験できたり、志望校の入試問題の傾向をつかむことができたりするメリットもあると思いますが、結果によっては、受験に対するハードルがあがってしまう受験生がいるのではないかと悩ましくもあります。

なので、もしかしたら「自分には、中学受験は無理かもしれない」と感じてしまったり、受験勉強がしんどく感じてしまっている受験生にむけて、今日はnoteを書こうと思います。

わたしも、中学受験を経験しました。忘れもしない、入試を4カ月後にひかえ、はじめて志望校の過去問を解いた日。(前にも書きましたが、現在、自分の母校に勤めています。)算数は、3問しか正解しませんでした。小学校の授業は楽しく受けていたので、中学受験といってもなんとかなるだろうと思っていたわたしにとっては、衝撃の結果でした。

塾に通っていなかったわたしは、わからない問題をノートに書いては小学校の担任の先生に聞きに行きました。今でも会いたいくらい大好きで、今の自分の学び方の基礎は、この先生がつくってくださったのではないかと思うほどですが、当時5、6年生を担任してくださったこの先生が、決まった宿題は一切出さない先生でした。いわゆる『宿題』は、「自由勉強」と呼んで、毎日どの教科の何を勉強するかを自分で自由に決めて、やったものを毎朝、教卓の上に出しておく、という形でした。なので、過去問でわからない問題があると、それをノートに書いて「ここが、わかりません」と書いて、聞きに行く、そんな繰り返しでした。

そして、入試の過去問を解くたびに、「3/45」「10/45」「15/45」とノートに正答率を書きながら、「45/45」になるまで、ひたすら繰り返しました。最後のほうは、解かなくても答えを覚えてしまっているような勉強の仕方でしたが、それでも全問正解したときは、自信につながりました。

それぞれにあった勉強法があるので、勉強法を紹介したいわけではありません。

3問しか正解しなくて、「もうだめだ!」とあきらめるか、「よし、今が最悪なら、あとは伸びるしかない!」と思って、スタートをきるか、結果は自分次第です。

そして、何より「よし、やるぞ!」と決めたときに、一気に可能性はひろがるということを全力で叫びたい!!!です。

「そんなこと言ってもやる気はどうやってだしたらいいの?」と思った人に、見てほしい動画があります。植松努さんのTEDです。わたしは、この動画を何回見たかわかりません。実は、今朝も見ました!(大人だってやる気スイッチを押すには、色んなしかけが必要です)

TEDを見て以来、どうしても植松努さんに会いたかったわたしは、4年前、生徒と一緒に京都で行われた植松努さんの講演会に行きました。そのとき、生徒がサインをお願いすると、サインの横に、星とロケットの絵を書いて、「この星がきみの夢、このロケットが君なんだよ。夢にむかって進んでいるから、大丈夫!」と全力の応援の言葉をくださいました。

あきらめる理由はいくらでもつくれるかもしれません。ときには、思うような結果がでないこともあるかもしれない……。けれど「受験」という手段をつかって、「どうせ無理!」に負けない方法を考えることができたら、きっとこれからの毎日、どんどん楽しくなるよ、と心から伝えたいです。

全国の受験生のみなさん、どうか健康には気をつけて。「どうせ無理!」と頭によぎったら、植松さんの言葉を思いだしてみてください。

そして受験生を支えてくださる大人のみなさま、「だったらこうしてみたら?」を合言葉に、可能性を否定しない大人のつながりをひろげていきませんか。

実は生まれたときからあきらめ方を知っている人間なんて、この世にひとりもいないんです。みなさんは全員あきらめ方を知らないで、輝いて生まれてきたんです。

植松努 TED「思うは招く」