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マンヨ~便り#2_図書館からディベート部へのエール

 万葉図書館 司書の硲口浩美です。
 図書館ではビブリオバトルの大会参加を毎年サポートしています。そのビブリオバトルに大いに貢献しているのが実はディベート部のメンバーです。
 昨年の全国高校ビブリオバトル決戦大会で特別賞に選ばれたのは中学からディベート部の神前拓望さん(現在高校2年生)、全国中学ビブリオバトル大会で日本一に輝いた中村修都さん(現在高校1年生)も高校になりディベート部で頑張っています。また、これまでの10年以上出場してきたビブリオバトル大会では多くのディベート部のメンバーが活躍してくれました。
 そんな縁もあり、今年は中高ともに全国大会に出場果たした、「ディベート甲子園」に引率で行ってきました。
 全国各地から、中学は24校、高校は32校が参加。「雄弁会」として歴史をもつ東京の創価中高と4校そろって出場を果たしました。

「頑張ります!」決意漲る 中学ディベート部
気合の入った笑顔 高校ディベート部


 中学は「日本は国政選挙においてインターネット投票を導入すべきである。是か非か」
 高校は「日本は内閣による衆議院の解散権を制限すべきである。是か非か」この論題に対し、4人一組で、「肯定」「否定」にわかれ論議を交わします。そしてジャッジが、どちらの論が優れているかを判定し勝負が決まります。

熱弁ふるう高校生

 この大人顔負けの論題に対し、熱い議論を交わす姿は本当に圧巻でした。持ち時間の3~6分程度で立論や反駁を行うため、とても早口!?最初は理解に苦しみましたが慣れてくると、ここまでよく調べあげたなと感心しきり!
 ディベートは対戦当日だけでなく、リサーチ力などをはじめとする準備で8,9割、勝負が決まると言ってもいいほど。なので、当日、激論を交わす4人以外のサポート役がとても大切です。部員の半分以上がこのサポート役として大活躍。
 大会中も試合が終わり、宿泊先での打ち合わせは延々と続き、毎朝、寝不足ぎみの姿に心配しましたが、それほど、論題に対し真剣に向き合う探究力に感動しました。

リサーチに熱がはいる中学生

 また、ディベートは相手を口論でやり込めると勘違いされるようですが、相手が何を論じているのかをよく聞き理解し反駁する。実は「聴く力」が求められ、培われます。
 こうした「聴く力」「探究力」「スピーチ力」が活かされ、ディベート部出身の卒業生は、大学で教えたり、研究者と分野を極めたり、企業や教育の現場でも大活躍しています。
 そして、その卒業生が大会の応援にと駆け付け、差し入れをたくさん送ってくれたりと、数えきれない励ましを頂きました。
 

試合中の僅かな時間で論を練る

 今回、中学引率の吉田和夫先生も関西高の草創のディベート部の出身。
20年前、まだ5人の部員で全国大会に出場。先輩から後輩へ、連綿と続いているディベート魂を感じました。 
 また、観戦に駆けつけてくださった保護者の皆様にも真心の激励をたくさん頂き、生徒ともども心強さでいっぱいでした。 
 結果は中学生は決勝トーナメントには進めず悔しい思いに来年へのリベンジを決意。高校は全国3位と見事な結果を果たしながらも、優勝を逃したことに悔し涙をながしていました。 
 全国大会を通し挑戦の夏をやり遂げた生徒の姿は一回り大きくなったような印象がしました。悔し涙こそ次の勝利へのバトンに違いないと! 
 ディベート部の皆さん、ぜひ、次はビブリオバトルの大会にも挑戦してくださいね!図書館はいつでも、皆さんを応援しています!! 
 では、今回は話し方についての本を紹介します。
岡本純子著「世界最高の話し方」https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%9C%80%E9%AB%98%E3%81%AE%E8%A9%B1%E3%81%97%E6%96%B9