一言発表が持つ意味
関西創価中学校 英語科教諭の橋爪伸幸です。
写真をご覧ください。
生徒たちが座っている中、左側に20名程の生徒たちが列を作って立っています。これは本校ではよく見かけられる光景で、学年集会や学校行事などで行われる「一言発表」です。
「一言発表」では、生徒たちは皆の前に立ち、自分の決意や思いを赤裸々に語っていきます。
写真は3年生の年度最初の学年集会。進路ガイダンス、教員の紹介などがあり、生徒たちは今年度の学校生活に期待を膨らませていました。
そして、集会の最後の「一言発表」コーナー。
生徒たちは、自分の決意や思いを約200名の前で発表します。生徒たちはこの「一言発表」を通して自分自身の決意を固めたり、友人と共に挑戦の日々を送る喜びを感じたり、他学年の生徒たちに希望を送ったりしています。
私はいつもこの光景を驚きをもって見守っています。
その理由は3つあります。
①人前で話す勇気に拍手!
本校では人前で話す機会が多いです。自ら希望して話をする生徒が多くいることに驚きます。大勢の前で勇気を持って話すことができる生徒たちを心の底から尊敬します。
②受け入れる生徒たちがいるのが素晴らしい!
わたしは、人前に立って話をするには条件が必要だと考えています。「聞き手側が登壇者の話を受け入れる準備がある」ということが大切です。「こんな話をしても誰も聞かないのではないか」とか「こんな話をしても受け入れてもらえないんじゃないか」という不安があれば、生徒たちは人前で話すことは非常に困難です。本校では登壇者の話を受け入れる雰囲気が醸成されていることに、私はいつも感動します。
③日常的にリーダー教育が行われている!
本学園の校訓には「進取の気性に富み、栄光ある日本の指導者、世界の指導者に育て」とあります。リーダーは時に人の前に立ち、周りの人たちを励ますことが求められます。その素養を育てる教育が日常的になされているこことが、本学園の教育の大きな特色一つです。
このように、本校では生徒たちが将来それぞれの分野で社会に貢献できるリーダーを育むきっかけづくりに溢れています。
人は誰しも大小に関わらずリーダーにならなければならない時があるのではないでしょうか。
父や母となった時、
兄や姉となった時、
小さな子供たちを世話する時、
プロジェクトの中心的役割を任された時、
会社で後輩が入ってきた時 など
もちろん、常にリーダーシップを発揮することはないですが、思わぬ時、思わぬ場所でリーダーシップを発揮しなければならない時が来たりするものです。
リーダーの一挙手一投足・発言はそのグループに大きな影響を及ぼします。リーダーの振舞いで方向性が大きく影響されるがゆえに「よきリーダー」である事がグループにとっての幸不幸の鍵であると思います。
また、グループにおいては、「よきフォロワー」になることも大切なことだと考えます。人は一人で何かを成し遂げられるわけではありません。あるときはリーダーとして、あるときはフォロワーとして、チームの中で「今、何をすべきか」を考えながら行動できる一人ひとりになってほしいと思います。
そして、何かをすすめる上で、リーダーの苦労を分かる人が多くいればいるほど、そのグループの運営はスムーズになり、みながより満足のいく結果が出せるようになっていくのだと思います。
人のことを大切にできる、人のことを思いやれる教育に、私はいつも誇りを持っています。
私も生徒たちと共に多くの人達に希望を与えられるようなリーダーに成長していきたいと思います。